その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は建設未来研究会、日経コンストラクション、日経クロステック(編)の『 建設 未来への挑戦 国土づくりを担うプロフェッショナルたちの経験 』です。
【はじめに】
皆さんは、「建設」という言葉にどんなイメージをお持ちでしょうか?
橋・ダムといった大規模な土木構造物や高層ビル等の建築物の工事現場、あるいはダンプトラックやクレーン車といった大きな建設機械、一方では、私たちの身近な道路工事の現場や住宅などの建築現場で働く方々が汗を流しながら働いている姿かもしれません。
皆さんの暮らしを支えている橋やビル、ダムといったインフラを造り続けている、縁の下の力持ち、そんなイメージをお持ちの方は多いと思います。確かにこれらが建設の代表的な姿であることは間違いありません。
一方で、建設で取り組む「ものづくりのありよう」をつぶさに見てみると、単に社会を支える土台を造っているだけでなく、ものづくりを通して社会そのものを絶えず変革している姿も見えてくると思います。
そして、その変革の中心にいるのは、建設の現場でものづくりに携わっている一人ひとりの「人」にほかならない、私たちは、そう考えています。
建設に携わる人たちの活動が社会の多くの人たちとつながり、社会を支えながら変革したり変革しようとしたりしている──。私たちは、本書を手に取った皆さんにそんなふうに感じてほしいと思い、建設の世界で活躍する人にフォーカスして、その活動を分かりやすく紹介することとしました。
本書では、我が国を取り巻く様々な災害や環境の変化に対応できる「強くしなやかな社会」に求められる要素を、「安心して暮らせる」「どこでも暮らせる」「誰もが快適に暮らせる」「国際的に尊敬される」という4つのキーワードにブレイクダウンしました。
そのうえで、これらのキーワードに沿った取り組みについて建設の領域がどのように関わっているのか、できるだけ多くの事例をピックアップし、建設の世界で頑張る人の視点で紹介しています。
人に焦点を当てた“物語”は一話完結型の読み物風に仕上げました。どこから開いても読みやすいので、関心を持たれたテーマや写真・イラストが目についたところ等、どこからでも気軽に読んでください。本書で紹介した物語を通じて、建設の仕事が変える未来が見えてくると私たちは確信しています。
「未来への挑戦」というタイトルには、そんな「建設の姿を知ってほしい」という思いを込めています。
「建設の世界は楽しそうだな」、「未来の社会を拓く仕事ができそうだな」、「最新のテクノロジーに触れてみたいな」、きっかけは何でも構いません。本書を読んで建設の世界に興味を持つことができたなら、その世界をもっとのぞいてみてください。皆さんが私たち建設の仲間になっていただけることを心から待ち望んでいます!
2024年9月 「建設未来研究会」一同
建設未来研究会
足立 敏之 参議院議員(元国土交通省技監)
青木 由行 不動産適正取引推進機構(元内閣府地方創生推進事務局長)
天野 雄介 河川財団(元海外プロジェクト審議官)
井上 智夫 西日本旅客鉄道/日本製鉄(元水管理・国土保全局長)
岩田 美幸 日本建設業連合会(元内閣府沖縄総合事務局次長)
植松 龍二 日本下水道新技術機構(元水管理・国土保全局下水道部長)
奥村 康博 元国土技術研究センター(元国土技術政策総合研究所長)
神田 昌幸 大和ハウス工業/大阪府・大阪市(元東京 2020組織委員会輸送局長)
木村 嘉富 橋梁調査会(元国土技術政策総合研究所所長)
五道 仁実 京都大学大学院/先端建設技術センター(元内閣官房国土強靭化推進室次長)
内藤 正彦 リバーフロント研究所(元北陸地方整備局長)
野田 勝 日本建設情報総合センター(元国土地理院長)
英 直彦 オオバ(元復興庁宮城復興局長)
平井 秀輝 水源地環境センター(元海外プロジェクト審議官)
藤井 健 元首都高速道路(元国土政策局長)
三橋 さゆり 日本建設情報総合センター(元水管理・国土保全局水資源部長)
渡辺 学 道路新産業開発機構(元近畿地方整備局長)
【目次】


