内容紹介

《日韓の地殻変動を読み解く》

韓国では2022年5月に尹錫悦大統領が就任し、革新から保守に政権が交代した。尹政権は、それまでの文在寅前政権の対日政策を刷新。「国交樹立以降で最悪の状態」の改善に動き、2023年3月には訪日、5月には岸田首相が訪韓するなど、12年ぶりにシャトル外交が復活した。急速な関係改善の背後にどのような変化があるのか。『日韓の断層』で両国の亀裂の深みに迫った著者が、尹政権の誕生1年を機に、韓国で静かに進む地殻変動と日韓関係の今後を探る。

《今度の韓国は本当に信じられるのか――》

「どうせ韓国は変わらない」「2度とだまされるな」。それまで日本の国会議員や官僚らから何度も聞いた声だ。日本社会を久しく覆ってきた隣国への冷ややかな空気は、日本を「加害者」から「自由を守るために共に力を合わせるパートナー」と新たに位置づけた1人の大統領の登場でやわらぎ、岸田首相も韓国で次々と下される対日政策の決断に呼応した。(中略)
本書は「最悪」と評される日韓関係を転換させた政治決断の舞台裏を明らかにするとともに、日本からは見えにくい韓国社会の底流と新しいステージに入った「日韓関係2.0」の構造を解き明かす。(「まえがき」より)

目次

第1章 ダイナミック・コリアは本物か
 1 決断と呼応
 2 地殻変動と「ちゃぶ台返し」
 3 安保が変える韓国、半島の殻を破る
 4 隠れた軍事大国――日本は「敵」から「同舟」へ
 5 シン日韓関係、素人政治家の突破力
 6 旋風起こし、去った36歳党代表

第2章 イデナムの逆襲
 1 7%が「帝王」を決める
 2 排撃されたネロナムブル
 3 ジェンダー葛藤「女性にも兵役を!」
 4 縁故社会はエスカレーター嫌い
 5 土下座・丸刈り・断食――政治パフォーマンスの底流
 6 Z世代は「反日」を超える

第3章 四面楚歌を突破する
 1 高まる反中、冊封のくびき外れる
 2 しぼむ「絶対の南北統一論」
 3 外交は票にも、カネにもなる
 4 K―兵器とトップセールス外交

第4章 「アベ」を失った民心
 1 安倍政治と韓国
 2 重石なき自民の漂流
 3 メディアは「反日」守旧派か
 4 「日帝アレルギー」の現在地
 5 「大平・金メモ」の内幕

第5章 日韓、成熟への道のり
 1 「日韓逆転」のデータと体感
 2 「嫌いな隣国」にも優れたところ
 3 韓国で隆起する「日本」
 4 克服できない日韓関係の「もろさ」
 5 金大中を超えられるか
 6 日本の中の韓国、韓国の中の日本

あとがきに代えて