不確実性の高まる世界情勢、高市新政権への期待、労働人口の減少、AI(人工知能)のさらなる進化……どの業界に飛躍のチャンスがあり、企業はどう備えるべきなのか。幅広いシーンで活用されている『日経業界地図 2026年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は中国メーカーの台頭が著しい「電気自動車(EV)」業界を見ていこう。

 カーボンニュートラルを実現する手段として、日米欧中などの自動車メーカーが走行時に二酸化炭素(CO2)を排出しない電気自動車(EV)の開発に注力している。米テスラや比亜迪(BYD)などの中国メーカーが販売の上位を占めている。

 日本勢は2026年ごろからEVの新車を相次いで市場投入する計画で、巻き返しをはかる。日本市場では充電インフラの不足や価格の高さもあり、新車販売に占めるEVの比率は2%以下とまだ低い。

最近の動向

 中国EVが台頭しアジア市場で高いシェアを誇ってきた日本勢が、中国や東南アジアで販売不振に陥っている。三菱自動車が2023年に中国撤退を決めたほか、日産やSUBARUがアジアで生産能力の削減を決めた。

 エンジン車と近い使い方ができるハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの需要が伸び、EVへの移行が遅れている。

 各社はEV関連投資を抑制している。ホンダはカナダのEV工場の稼働を2年後ろ倒しする。日産は、九州で予定していたEV用電池工場の設立を断念した。

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業界規模

世界のEV市場:671億4700万ドル(9兆6758億円)(2024年、フォーチュン・ビジネス・インサイツ)

キーワード

【NACS】
EVの急速充電規格の一つで、米テスラが採用。欧州では「コンボ(CCS)」規格、日本では日本独自の「CHAdeMO(チャデモ)」規格が使われている。日米欧メーカーが北米でのNACS採用を表明し、優勢になっている。

日経クロステック 2025年12月22日付の記事を転載]

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