その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は増田智明さんの『 Azure OpenAI Service入門 生成AIを有効活用する新たなプログラミング手法 』です。

【はじめに】

 ChatGPTを使った小説が芥川賞を受賞するぐらい、生成AIのツールは人々に浸透し始めています。ソフトウェアを学ぶためにプログラミング言語を覚えるのではなく、プログラミング言語を使ってどのようなソフトウェアを作ろうかという時代を思い出させてくれる話題です。一部の専門家だけでなく、十分に一般の人にも理解ができる技術の登場です。
 ただし、人工知能(AI)というと知識が豊富で何でもできるイメージがありますが、実はそうとも限りません。たとえばGitHub Copilotを使ったプログラミング環境は、プログラミングそのものを消し去るのではなく、コードを効率よくかつ適切に書く手段を提供してくれます。ときにはペアプログラミングのように働き、ときには効率のよい教師役として動いてくれます。
 同じように、AIも人の思考や行動を強力にサポートしてくれる良い手段と思われます。人の力があってこそのAIの活用が求められます。

 本書はMicrosoft社とOpenAI社がタッグを組んだAzure OpenAI Serviceの開発環境と利用の仕方を解説したものです。ChatGPTの裏側にはOpenAI社のさまざまなAPIが動いています。同時にクラウド環境であるAzureを利用して、データベース、その他のAPIとも組み合わせることも可能です。まだまだ、広がりのあるOpenAIの機能ですが、その入り口を垣間見てください。
 また、AIだけを対象にするのではなく、既存のデータベースやAPIと組み合わせることで、サポート役としてのAIの活用の幅が一気に広がります。新しい技術で完全に置き換えてしまうのではなく、従来の活用法をさらに柔軟にさせることもAIの大きな能力です。

 本書はOpenAIの基本的な活用やパラメーターの詳細からスタートして、Azure上のAzure OpenAI Studioの利用、デスクトップアプリやスマホアプリからのOpenAIの活用、そして既存のシステムとOpenAIを組み合わせて利用する方法までを解説していきます。プログラミング言語としては主にC#を利用しますが、JavaScript(Node.js)やPythonも利用しています。言語に依存しないOpenAIの利用の仕方を学ぶことができるでしょう。

 AIに使われるのではなく、AIを使いこなす世界を存分に楽しんでください。

2023年3月
増田智明


【目次】

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