その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は安岡孝司さんの『 超・品証へ 品質コンプライアンス実践ガイド その組織では不正を防げない 』です。

【はじめに】

 品質コンプライアンスとは、モノ作りに関して法規や契約を守ることです。しかし法規を守るのは簡単なことではなく、品質不正への社会的注目度が高まってきました。品質マネジメントの関心は不正防止にシフトし、筆者も品質コンプライアンスの講演に招かれることが増えました。

 講演先では率直な意見や質問を頂くことが多く、その問題意識はどの会社にも共通するものです。これを筆者と参加者だけの記憶にしまっておくのはもったいない話で、多くの会社で共有できるよう、Q&A形式にまとめたのが本書です。

 本書のQ&Aは品質コンプライアンスの基本、全社的な課題、各部門別の課題、経営の課題などに分類して整理しました。本書の脱稿後に、自動車5社の認証不正が発覚したので、「トヨタの認証不正」を急きょ追加し、第0部として先頭に置きました。

 品質コンプライアンスに取り組んでいる人は、いつも限界を感じているはずです。なぜなら経営陣を動かすことや職場の風土を変えることが難しいからです。本書の回答は誰もが既に気づいていることでしょうが、それを体系的に説明できることや、自分と同じ問題意識が他社にもあるという事実が、経営陣や現場を動かす強い力になります。

 様々な質問への回答が場当たり的にならないように、いつも一つの軸を念頭に置いています。それは「企業活力を高め、品質コンプライアンスを向上させ、幸せな職場をつくる」というもので、どの会社の経営理念にも通じるはずです。

安岡孝司

【目次】

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