その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は鈴木眞里子(著)、日経PC21(編)の『 Googleアプリ×生成AI 最強仕事術 』です。
【はじめに】
「Google(グーグル)」と聞いて、ほとんどの人はインターネットの検索サービスを真っ先に思い浮かべるでしょう。インターネットで情報を検索することを俗に“ググる”と言い、わからないことは何でも“グーグル先生に聞く”という人は少なくありません。
しかし、グーグルが提供するサービスは、検索にとどまりません。グーグルのメールサービス「Gmail」は、無料で使えるWebメールの代表格となっています。グーグルが手がけるOS「Android」を搭載したスマートフォンでは、利用時にGoogleアカウントを作成するのが一般的です。その際に取得したGmailのアドレスを、普段から使っているユーザーも多いと思います。
パソコン用のWebブラウザーとしてトップシェアを誇る「Chrome」も、グーグルが開発・提供しているものです。Windowsには「Edge」というブラウザーが標準で搭載されていますが、マイクロソフトのブラウザー戦略が二転三転してきた経緯から、あまり使われていません。一方のChromeは、Google検索を標準で使えるなどの利便性から、圧倒的な支持を得ています。AndroidではChromeが標準のブラウザーになっているので、パソコンとスマホで同じブラウザーを使えるというメリットもあります。パソコンのChromeとスマホのChromeの両方に同じGoogleアカウントでログインしていれば、ブックマーク(お気に入り)や閲覧履歴、パスワードなどを同期して、パソコンとスマホでシームレスに利用できるのが魅力です。
クラウド上にファイルを保存、文書の閲覧・編集もできる
上記で触れた点だけでも、グーグルのサービスやアプリを使う理由になりますが、グーグルが無料で提供するツールはほかにもたくさんあります。
例えばビジネスでの活用、仕事効率化を考えるのであれば、「Googleドライブ」を使わない手はありません。Googleドライブはクラウド上のファイル保管庫であり、仕事上の書類や資料、写真などを保存したり、バックアップしたりできます。クラウドにファイルを置いておけば、職場のパソコンからも、自宅のパソコンからも、常に持ち歩くスマホからも、場所を問わずにいつでもアクセスできるようになります。
さらにGoogleドライブでは、文書作成、表計算、プレゼンテーションという三大オフィスアプリを、Webブラウザー上で利用できます。それぞれ「Googleドキュメント」「Googleスプレッドシート」「Googleスライド」と呼ばれるものです。これらはマイクロソフトの「Word」「Excel」「PowerPoint」で作成したファイルも、一部制限はあるものの表示・編集ができます。そのため、WordやExcelがない環境でも仕事を進められるのが利点です。ほかにも、予定管理には「Googleカレンダー」、ビデオ会議には「Google Meet」、アンケート調査やテストを実施するなら「Googleフォーム」……と、ビジネスの現場で役立つツールがグーグルにはひと通りそろっています。それらをすべて無料で使えるのですから、活用しないのは損です。
生成AI「Bard」の登場で、検索や文書作成の常識が変わる
そして2023年に登場した、最も注目すべきグーグルの新サービスが「Bard」です。「生成AI」「対話型AI」などと呼ばれるAI(人工知能)チャットサービスで、ユーザーが入力した質問や要望に対し、会話をするような自然な言葉で回答してくれます。同様のサービスとしてOpenAIの「ChatGPT」が有名ですが、グーグルも対抗して試験運用中(2023年9月時点)。次々と機能を強化して進化させています。
BardやChatGPTのすごいところは、質問にずばり答えてくれるだけでなく、文章の生成から文書の要約や翻訳、企画の立案やアイデアの整理、さらにはプログラミングまで、ありとあらゆる相談に乗ってくれる点です。特に、メールや文書の下書きとなるようなテキストの生成機能は、仕事の効率化に大いに役立ちます。Bardの場合、「○○のメールを作成して」と頼んで文面を考えてもらい、それを直接Gmailに転記して送信する、といった使い方ができます。ある商品についての情報をネットから集めて一覧表にしてもらい、それをGoogleスプレッドシートに転記してファイルとして保存する、といったことも可能です。さまざまなツールを提供するグーグルならではの連携ワザが、ビジネスの現場で威力を発揮することでしょう。
本書では、こうしたグーグルの多彩なアプリやサービスの中から、特に仕事に直結するものを取り上げ、基本から実践までを解説しています。多数の図版を使い、ステップ・バイ・ステップで操作できるように手順を紹介していますので、日々の仕事にぜひ役立ててください。
日経PC21 編集長 田村 規雄
【目次】







