※2023年2月28日で、動画の公開を終了しました
稲盛和夫氏の「秘蔵動画」を2023年2月末までの期間限定で公開。半世紀以上にわたる実践のなかで生み出された要諦、「経営12カ条」を肉声で語った講演録(動画)です。これさえ守れば、会社や事業は必ずうまくいく。稲盛経営の集大成ともいうべき12の経営の原理原則を一つずつ語ります。今回は第3条「強烈な願望を心に抱く」。
【公開終了】 稲盛和夫「経営12カ条」第3条 強烈な願望を心に抱く

第3条は「強烈な願望を心に抱く-潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと-」です。
私は、心に描いた通りにものごとは成就すると思っています。言い換えれば、「何としても目標を達成したい」という願望をどれくらい強く持つことができるかどうかが成功の鍵になってくると考えています。その意味から、「強烈な願望を心に抱く」ということを私は3番目の要諦としてあげ、副題として「潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望を持つこと」を掲げているわけです。
潜在意識を駆使すれば、経営をさらに大きく伸ばすことができます。
潜在意識とは何でしょうか。人間には顕在意識と潜在意識があると言われています。私は今、顕在意識のほうで皆さんに語りかけています。皆さんも、顕在意識で私の話を聞いていらっしゃるはずです。つまり、顕在意識とは今目覚めている意識のことを言い、自在に駆使できるものです。対して潜在意識は、通常は意識の下に沈み込んでいて、表面には出てきません。自分の意のままにコントロールできない意識が潜在意識なのです。
心理学者によれば、潜在意識は顕在意識よりもはるかに大きな容量を持ち、我々が生まれてから死ぬまでの間に体験したこと、見聞したこと、感じたことのすべてが記憶蓄積されていると言われていますが、私たちは日常生活において、この潜在意識を知らず知らずの間に使っていたりします。
例として昔から私がよく話しているのが、自動車の運転です。習いたての頃は「右手でハンドルを持って、左手でギアを操作し、右足でアクセルやブレーキを踏み込む」などというように自動車の操作を頭で理解します。つまり、顕在意識を駆使して、運転という行為に集中しようとするわけです。しかし、慣れていくに従って、自動車の操作のことなどまったく意識もせずに、考えごとをしながらでも運転できるようになります。顕在意識で自動車の運転を繰り返すうちに、それが潜在意識に浸透し、無意識のうちに潜在意識が働いて手足を動かしているのです。
稲盛和夫氏が語った講話を「動画」や「音声」で視聴できる会員制サービス。経営論、リーダー論、フィロソフィ、人生論、経営問答など、多数の講話を所蔵している。京セラコミュニケーションシステムが運営。