※2023年2月28日で、動画の公開を終了しました
稲盛和夫氏の「秘蔵動画」を2023年2月末までの期間限定で公開。半世紀以上にわたる実践のなかで生み出された要諦、「経営12カ条」を肉声で語った講演録(動画)です。これさえ守れば、会社や事業は必ずうまくいく。稲盛経営の集大成ともいうべき12の経営の原理原則を一つずつ語ります。今回は第5条「売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える」。
【公開終了】 稲盛和夫「経営12カ条」第5条 売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える

第5条は、「売上を最大限に伸ばし、経費を最小限に抑える」です。副題は、「入るを量って、出ずるを制する。利益を追うのではない。利益は後からついてくる」です。
京セラを創業したとき、私は経営の経験や知識を持たず、企業会計についても何も知りませんでした。そのため、支援をして下さった会社の経理課長に、経理の実務を見ていただいていました。そして月末になると、その人をつかまえては、「今月の収支はどうでしたか?」と聞くのですが、経理の専門用語を多用されますと、技術系出身の私には難しくてよくわかりません。
たまりかねた私は、「とにかく売上から経費を引いた残りが利益なんですね。ならば、売上を最大にして、経費を最小にすればいいのですね」と彼に言い放ったのです。
おそらく経理の方は、あきれかえっておられただろうと思いますが、以来今日まで、私はこの「売上最大、経費最小」を経営の大原則としてきました。非常にシンプルな原則ですが、この原則をただひたすらに貫くことで、京セラは素晴らしい高収益体質の企業となることができたのです。
皆さんは、経営の常識として、売上を増やせば経費もそれに従って増えていくものと考えておられることと思います。しかし、そうではありません。売上を増やせば経費も増えるという、誤った「常識」にとらわれることなく、売上を最大限にし、経費を最小限に抑えていくための創意工夫を徹底的に続けていく、その姿勢こそが高収益を生むのです。
稲盛和夫氏が語った講話を「動画」や「音声」で視聴できる会員制サービス。経営論、リーダー論、フィロソフィ、人生論、経営問答など、多数の講話を所蔵している。京セラコミュニケーションシステムが運営。