※2023年2月28日で、動画の公開を終了しました
稲盛和夫氏の「秘蔵動画」を2023年2月末までの期間限定で公開。半世紀以上にわたる実践のなかで生み出された要諦、「経営12カ条」を肉声で語った講演録(動画)です。これさえ守れば、会社や事業は必ずうまくいく。稲盛経営の集大成ともいうべき12の経営の原理原則を一つずつ語ります。今回は第9条「勇気をもって事に当たる」。
【公開終了】 稲盛和夫「経営12カ条」第9条 勇気をもって事に当たる

第9条は、「勇気を持って事に当たる」です。副題は、「卑怯な振る舞いがあってはならない」です。
なぜ、「勇気」が必要なのか、まずは物事を判断するときに必要になってくるからです。
私は、企業経営にあたり、「人間として何が正しいのか」という原理原則に従い、判断をしていけば誤りはないだろうと考え、それをただひたすらに貫いてきました。
ところが、多くの経営者の方が、そのような原理原則で判断して結論を下さなければならないというときに、さまざまなしがらみが生じ、そのために判断を誤ることが往々にしてあるのです。
例えば、工場用地の買収をしようとするときなどに、地元の有力政治家の意向で横やりが入ったり、社内不祥事が発生したときなどに、それを察知した暴力団など反社会的な組織が接触してくるといったことがあります。
そのようなときに、人間として何が正しいのかという原理原則から判断するのではなく、なるべく穏便に済ませ、無用な波風を立てないということを判断の基準としてしまうことがあります。経営者に真の勇気があるかないかということが問われてくるのは、そのような局面です。
たとえ原理原則で結論を下したことで、脅迫を受けるなど、自分に災難が降りかかってくることがあろうとも、また人からいかなる誹謗中傷を受けようとも、すべてを受け入れ、会社のために最もよかれと思う判断を断固として下すことができる、それが真の勇気を持った経営者の姿です。
稲盛和夫氏が語った講話を「動画」や「音声」で視聴できる会員制サービス。経営論、リーダー論、フィロソフィ、人生論、経営問答など、多数の講話を所蔵している。京セラコミュニケーションシステムが運営。