その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は増田智明さんの『 PHP&Laravelで作るWeb API開発入門 設計、実装、テスト、運用の全工程を解説 』です。
【はじめに】
本書は、サーバーサイドでPHPを用いてWeb APIを構築するための実践的な学習書です。フレームワークとしてLaravelを使いWeb APIを作成するためのノウハウを詰め込んでいます。Laravelはもともとサーバーサイド・フルスタックのフレームワークであり、ビュー層も備えていますが、本書ではあえてフロントエンドの説明を省き、バックエンドのWeb API開発に焦点を絞っています。これにより、より深く集中的にWeb APIの設計や実装、そして運用に関する知識を得ることができます。Web APIを利用するフロントエンドには、Reactを用いて、ブラウザとスマートフォンアプリからAPIを呼び出して動作確認しています。Reactの詳細は解説していませんが、フロントエンドからLaravelで作成したWeb APIをどのように呼び出すのかの知識は重要です。フロントエンドの知識があると、Web APIの動作をより詳細に理解できるのでReactのサンプルコードも用意しています。
Web APIを作るときの課題は、データベースアクセス、認証、入力検証、セキュリティ、そして運用でのログチェックなど多岐に渡ります。LaravelはデータベースアクセスにEloquent ORMを提供し、認証にはSanctumなどのミドルウェアを利用できます。しかし、それだけでは足りません。検証や運用を見据えるとDockerを使った知識、Web APIを公開するためのOpenAPI仕様の設計なども重要です。自動テストの書き方もWeb APIの品質を保つための重要な要素でしょう。本書では、Laravel単体だけではなく、これらの周辺技術も含めて、実際のコードとともに解説してあります。
第1章から第3章までは、Laravelの概要や基礎知識を学び、第4章で簡単なLaravelのプロジェクトを作ります。第5章では、フロントエンドとして利用するReactなどのプロジェクトの解説です。フロントのプロジェクトはサンプルコードを利用できます。第6章以降は、Laravelを使ってWeb APIを作成するためのノウハウを解説していきます。データベースアクセスやルーティング、OpenAPI仕様の設計、認証、エラーハンドリングやログの書き方を学びます。また、セキュリティや自動テストの書き方、そして運用を見据えたDockerを使ったコンテナ化や、AWSなどのクラウドサービスへのデプロイ方法も解説していきます。そして、これらの技術を適切に活用するためにAIも利用しています。AIに任せるところは任せ、ペアプログラミング的にAIを活用しています。付録には、本書を執筆するにあたってAIエージェントをどのように活用したのかを解説しています。
AIの急速な発展により、AIを活用した開発が当たり前になってきています。しかし、一方でAIに全てを任せてコードを書いてもらうだけでは品質の高いコードは望めません。しっかりLaravelの知識を持った上で、AIと相談して進めてみましょう。道具としてのAIエージェントを活用して、読者のソフトウェア開発の可能性を更に広げてください。
2026年3月 増田智明
【目次】












