その本の「はじめに」には、著者の「伝えたいこと」がギュッと詰め込まれています。この連載では毎日、おすすめ本の「はじめに」と「目次」をご紹介します。今日は田中洋(編著)の『 ザ・マーケティング・イシュー 10年後も必要とされる日本企業の課題と解決策 』です。
【はじめに】
日本企業のマーケティング・イシューを解決するために
現在の日本企業が持つマーケティング・イシュー=課題とはどのようなものなのでしょうか。さらに、イシューを解決するために、どのような考え方や施策が必要なのでしょうか。本書の基本的な問題意識はこのようなものです。私たちはまず、こうした日本企業のマーケティング・イシューを明らかにするよう努めました。それだけにとどまらず、イシューの解決方法も提示することにしました。そこで重視したのは、必ずしも短期的視点だけではなく、長期的な視野でも考えることです。
あらゆる企業は常に自社のマーケティング・イシューを抱えています。また、多くのイシューは日本企業同士でかなり共通していると考えられます。こうしたイシューと解決方法を明らかにするためには、マーケティング各界で活躍しているエキスパートの方々の知恵と経験を借りることが早道です。本書は、マーケティング界隈(かいわい)で名をはせていらっしゃるエキスパートの方々のお力を結集して、実現することができました。
本書の構想を考えるようになったのは、自分の人的ネットワークに、多くの優秀な実務家にしてマーケティング・エキスパートの方々がいらっしゃることに、いまさらながら気づいたことがきっかけでした。こうしたエキスパートの方々の書かれた記事や著書を私も参照していましたし、相手の方々も私の著書を参考にしてくださっていました。また、これらのエキスパートの方々と共同してセミナーを開いたり、意見交換をしたりする機会も少なくありませんでした。かなり前にはなりますが、私自身もマーケティング実務に携わっていたので、こうした優秀な実務家との交流は、常に大きな刺激とインスピレーションを与えてくれました。
読者の方々には、ぜひ本書で、エキスパートのマーケターたちの問題提起とその解決策を一読していただきたいと思います。本書の出版を契機として、日本のマーケティングの水準がさらに向上することを期待します。
2026年4月
中央大学 名誉教授 田中 洋
【目次】










