2024年上期(1~6月)に最も売れた本は何でしょうか? 小社で刊行している「日経の本」(日経BP/日本経済新聞出版)の売上ランキングを紹介します。「ユニクロ」「日本製鉄」といった著名企業を描いた本や、投資の伝説的名著がランクイン。第1位はSNS(交流サイト)で絶大な人気を誇る経済ジャーナリストの初の著書でした。
(注)2024年1月~6月の全国主要書店のPOSデータを集計。本文中の部数は2024年7月16日時点。

第10位~第7位

■第10位『 発達障害大全

 第10位は『発達障害大全 「脳の個性」について知りたいことすべて』(黒坂真由子著)。2023年12月の発売から反響を呼んで売れ続け、4万部を突破しています。

 発達障害について知りたいあらゆる疑問を、発達障害の子を育てる編集者・ライターが、各界第一人者の医師、研究者など13人にとことん聞いた、入門書にして決定版。ありそうでなかった「発達障害の教科書」です。

■第9位『 「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?

 第9位は、ベストセラー『言語の本質』(中公新書/「新書大賞2024」大賞)の共著者、今井むつみさんの著書『「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか? 認知科学が教えるコミュニケーションの本質と解決策』が入りました。発売直後から大きな話題を呼び、2カ月で8万部に到達しています。

 著者の今井さんは、「うまく伝わらない」という悩みの多くは「言い方を工夫しましょう」「何度も繰り返し説明しましょう」という対策では解決せず、「心の読み方」に問題があると説きます。「伝えること」「わかり合うこと」を真面目に考え、実践したい人のための1冊です。

■第8位『 はじめる習慣

 第8位は日経ビジネス人文庫『はじめる習慣』。自律神経が専門の名医、小林弘幸・順天堂大学医学部教授のシリーズ第3弾で、第1弾の『 整える習慣 』、第2弾の『 リセットの習慣 』と併せて累計39万部の大ヒットとなっています。

 「今日が一番若い。今日が新しい人生のはじまり」と説く小林さんが、自律神経を整えて心地よく暮らすための99の行動術を紹介します。

 今年9月には本シリーズ3冊から言葉を厳選した『 日めくりカレンダー 毎朝1分の整える習慣 』を発売予定です。

■第7位『 最後はなぜかうまくいくイタリア人

 第7位は驚異的なロングセラー、日経ビジネス人文庫『最後はなぜかうまくいくイタリア人』(宮嶋勲著)。2018年1月に刊行された文庫が6年以上たっても売れ続けており、ついに10万部を突破しました。

 「30分の遅刻なら普通」「嫌いなことはやらない」「人生で一番大切なのは食事」「空気は読んだことがない」。ワインジャーナリストの宮嶋さんが、そんなイタリア人のユニークな気質を軽妙なエッセーでひもときます。

 2023年秋には全国の書店で本書のPOPコンクールを開催。最優秀賞、優秀賞の書店には賞品を贈りました。その模様は以下の記事で読めます。

第6位~第4位

■第6位『 日本製鉄の転生 巨艦はいかに甦ったか

 第6位には、日本を代表する大企業の復活の軌跡を描いた『日本製鉄の転生 巨艦はいかに甦ったか』(上阪欣史著)が入りました。発売後、瞬く間に4万部を突破するヒット作となっています。

 日本製鉄は、過去最大の最終赤字4300億円を計上した年から約5年、血のにじむような構造改革とやるべきことを最短距離で実行する企業風土へと変容して復活。米USスチールを2兆円で買収するという大胆な決断に至ります。「動きが重い」と言われてきた重厚長大産業の代表格が“転生”できた秘密を明かします。

■第5位『 ユニクロ

 第5位は『ユニクロ』(杉本貴司著)。日本で最も注目されている企業の1つを、日本経済新聞の記者が圧倒的な筆力で描く迫真のノンフィクションです。発売2カ月で6万部を突破し、SNS(交流サイト)上でも絶賛の声が相次いでいます。

 地方のさびれた紳士服店は、なぜ世界的なアパレル企業になれたのか。柳井正氏やユニクロ関係者への膨大な取材を基に明らかにします。本書から抜粋・再構成した記事もよく読まれました。下記で一部を紹介します。

■第4位『 敗者のゲーム[原著第8版]

 第4位は『敗者のゲーム[原著第8版]』(チャールズ・エリス著/鹿毛雄二、鹿毛房子訳)。世界で100万部を超えるロングセラーとなり、資産運用の常識を変えた伝説の名著の最新版です。

 著者のエリス氏は、投資の成功は、値上がり株を見つけることでも、ベンチマーク以上の成績を上げることでもなく、「自ら取り得るリスクの限界の範囲内で、長期的な投資計画や資産配分方針を入念に策定し、市場の動向に左右されず、徹底的にその方針を守り抜く」ことだと説きます。

 そのための方法として詳しく紹介するのが、インデックス・ファンドへの投資です。個人投資家が押さえるべき運用方針のポイント、成功する投資信託の選び方などについて幅広く解説します。

第3位~第1位

■第3位『 さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版

 第3位は『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』(ジム・クリフトン、ギャラップ著/古屋博子訳)。累計140万部のベストセラーの最新版が今年もよく売れています。

 本書の特長はウェブテストで自分の強みが分かること。仕事や人生を成功に導く、あなたの強みは何か。どう使えば、あなたの武器になるか。どんな場面で最高の力を発揮できるのか。こうしたことが理解できます。

 本書は企業や団体の研修でもよく利用されており、日経BOOKプラスでは活用事例を紹介しています(以下の記事参照)。

■第2位『 子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本

 第2位は、『子どもとの関係が変わる 自分の親に読んでほしかった本』(フィリッパ・ペリー著/高山真由美訳)。自分と親との関係を見つめ直し、親子の絆を深めるための秘訣を説く本が13万部を超えるベストセラーになっています。SNSでも、自らの親との関係や子育て経験を踏まえた感想が多く上がり、大きな反響を呼んでいます。

 長年、親子関係・人間関係の悩みに向き合い続けてきた英国の心理療法士が、私たちがどう育てられ、それが実際の子育てにどう影響するか、私たちがどんな間違いを犯しやすく、それにどう対処すればいいかを、深い洞察ととともに丁寧に解き明かします。

■第1位『 転換の時代を生き抜く 投資の教科書

 第1位は、X(旧Twitter)フォロワー70万、YouTube登録者28万、note有料会員3万を誇る元日経新聞記者で経済ジャーナリスト、後藤達也さんの初の著書『転換の時代を生き抜く 投資の教科書』。発売からわずか2週間で13万部まで駆け上がりました。

 株価は景気や企業だけでなく、世界情勢や金融政策、テクノロジー、あるいは社会の変化などさまざまな要素を映し出す鏡。現代のビジネスパーソンが備えておくべき株式市場や経済の仕組みの最新知識を分かりやすく解説します。

「日経の本」2024・売上ランキングTOP20