Excelで文字列を分割・結合するには通常、文字列操作関数や文字列演算子を使用します。しかし、実は文字列操作関数の知識がなくても、かんたんに文字列を分割・結合する方法がExcelにはあります。この方法を使えば、名簿や商品リストのように、数千件、数万件のデータを取り扱う場合でも一瞬で処理することができます。このコラムは 『カリスマYouTuberが教えるExcel超時短メソッド』 (Office HARU著、日経BP)よりお届けします。
【目次】
知らないと損するExcel超時短メソッド
第1回 Excelで複雑な数式を使わずにデータを一瞬で分割・結合する方法
第2回 Excelで条件に「当てはまらない」データを即座に選択する方法(6月22日公開)
第3回 Excelであらゆる機能をたった2つのキーで実行する方法(6月23日公開)
「フラッシュフィル」を用いた文字列の分割
ここでは、以下のサンプルのA列にある氏名をB列(姓)とC列(名)に分割していきます。

まず、B列の先頭に姓を入力します。

B列にあるいずれかのセルにカーソルを置いて、[Ctrl]+[E]を押します。


C列の先頭に名を入力します。

C列にあるいずれかのセルにカーソルを置いて、[Ctrl]+[E]を押します。


このフラッシュフィルは、いくつかのサンプルデータをもとに、そのサンプルと同じ規則性を持って値を自動入力する機能です。ここで操作した例でいえば、セルB2に入れたサンプルから、氏名の中で半角スペースの左側にある文字列を取り出すのだとExcelが判断し、すべての「姓」を返してくれます。また、セルC2に入れたサンプルから、氏名の中で半角スペースの右側にある文字列を取り出すのだとExcelが判断し、すべての「名」を返してくれます。なお、サンプルとするデータは必ずしも先頭に入力する必要はありません。対象列の途中にサンプルを入れても、下方向だけでなく上方向にも自動入力されます。


「フラッシュフィル」を用いた文字列の結合
反対に、今度はA列の姓とB列の名から、C列に氏名を生成する方法を見ていきましょう。

まず、C列のいずれかのセルにサンプルを入力します。今回は、姓と名の間に半角スペースを入れておきます。

日本語入力モードでも、[Shift]+[Space]を使えば半角英数モードに切り替える手間なく半角スペースを入力できます。

C列にあるいずれかのセルにカーソルを置いて、[Ctrl]+[E]を押します。


フラッシュフィルは半角スペースやハイフン記号のように、目印となる規則性が存在する表で極めて有効な機能です。利用できそうなシチュエーションのときには、積極的に活用しましょう。
ここで紹介したメソッドは、以下の動画でも確認できます。
YouTubeの 【Excel講座】文字を一瞬で結合/分割するテクニック★数式や“&”はもういらない?★ です。
第2回は、条件に「当てはまらない」セルを即座に選択するメソッドを紹介します。