本を読みながら、共感したり、納得したり、すっきりしたり、反論したくなったり…。思わず誰かに、「この本について語りたい」「感想を伝えたい」と思うことはありませんか。読んだ人の状況や立場によって、その本の魅力や響く言葉は変わります。きょうは、読後に一言感想を言いたくなるような本を5冊集めました。
1. 『天才を殺す凡人』
著者/北野唯我
世の中には「天才」と「秀才」と「凡人」がいる。三者の間にはコミュニケーションの断絶がある。凡人は天才を理解できず、排斥する。秀才は天才に憧憬と嫉妬心を持つが、天才は秀才にそもそも関心がない。秀才は凡人を見下し、凡人は秀才を天才と勘違いしている――。
2018年3月16日にネットに配信された「凡人が、天才を殺すことがある理由。――どう社会から「天才」を守るか」と題されたコラムがバズ(BUZZ)りました。
公開瞬く間に30万PVを超えた人気ブログ「凡人が、天才を殺すことがある理由。」が、物語となって書籍化。その後、漫画化もされて、話題となった一冊です。
主人公の青野トオルは、天才肌の女性創業者社長にほれ込み、起業に加わって10年。会社は大きくなったが、新事業は振るわない。「社長は終わった」などという声も聞こえてくる――。そんな悩みを抱える広報担当のトオルは、謎の犬ケンと出会う。関西弁と東北弁がまざった珍妙な言葉を使うケンは、トオルの疑問に当意即妙に答えていく。
人間の才能とは何か、なぜ人はすれ違ってしまうのか、私たちは自分の中にどのように才能を見い出し、どうやって伸ばしていけばいいのか。
あなたは凡人か、秀才か、それとも天才か。本書は、誰にも当てはまる物語です。
■梶裕貴さんの朗読で試し読みしたい人は… 【音声】声優・梶裕貴が朗読する『天才を殺す凡人』 ■マンガ版を読みたい人は… 凡人か、秀才か、天才か、人は3種類 凡人は天才を殺す2. 『冒険の書』
著者/孫泰蔵
「私たちはなぜ勉強しなきゃいけないの?」
「好きなことだけしてちゃダメですか?」
「自分らしく生きるにはどうすればいいの?」
「世界を少しでも良くする方法は?」
数々の問いを胸に「冒険の書」を手にした「僕」は、時空を超えて偉人たちと出会う旅に出ます。そこでわかった驚きの事実とは――
起業家・孫泰蔵さんが最先端AIにふれて抱いた80の問いから生まれる「そうか!なるほど」の連続。読み終えたあと、いつしか迷いが晴れ、新しい自分と世界が始まります。
「混迷する世界をつくった本当の課題とはなにか?」
「AIの未来に何をすればいいのか?どう生きるか?」
「リスキリングってほんとうに必要なのか?」
誰もが迷う「問い」を胸のすく「発見」につなぐ本書は、どう生きるか悩むあなたに勇気と指針をくれるでしょう。
日経BOOKプラスで開催した読書会では、この『冒険の書』を片手に読者と編集部で感想を語り合い、大いに盛り上がりました。読後はきっと、自分のなかに生まれた問いを、誰かと共有したくなるはずです。
■著者・孫泰蔵さんの朗読で試し読みしたい人は… 孫泰蔵『冒険の書 AI時代のアンラーニング』を著者朗読 ■『冒険の書』についての書評やインタビューは… ベストセラー孫泰蔵『冒険の書』 理解を深めるインタビュー・対談・書評3. 『人を追い詰める話し方、心をラクにする話し方』
著者/ひきたよしあき
人はどんな言葉に救われ、前向きな気持ちになれるのか。逆に、どんな言葉に足がすくみ、気力を失うのか。この本では、イソップの寓話「北風と太陽」をベースにした「北風上司」と「太陽上司」の主人公が登場し、物語形式で進んでいきます。それが、「こういう人いる!」と思わせるほど、リアルです。
博報堂スピーチライターで「話し方のプロ」である著者ひきたよしあきさんが500人以上の声から導き出した「相手に響く言葉選びと伝え方のコツ」。急激な働き方の変化、昭和・平成・令和各世代の価値観の違い、動画や写真、絵文字などによって“言葉”が進化した今だからこそ、見直すべき「声のかけ方」があります。
たった一言で部下が伸びる、「太陽言葉」を話せる人になりませんか。
- プレッシャーに押し潰されそうな部下の心を軽くする言葉
- 大きなミスをして落ち込んでいる部下を立ち直らせる言葉
- 家庭の事情に悩む部下を勇気づける言葉
- 「その仕事、やる意味あるんですか?」と言う部下を諭す言葉
- 人の「いい行動」を見たときに効果的に褒める言葉
- 心の不調を感じ始めている部下を休ませる言葉
- 予防線を張りがちな部下の意識を変える言葉
- チャレンジしようとする部下の芽を潰す言葉
- 部下に、「上司にはしごを外された」と感じさせる言葉
- 仕事に私情を挟んで、部下を混乱させる自分勝手な言葉
- 育休明けでやる気に満ちている部下の気持ちを削ぐ言葉
- ついてきてくれる部下の心を一瞬で冷めさせる言葉
- 部下の手柄をかすめ取る卑怯な言葉
- 部下にマウントを取って自分の力を誇示する言葉
- 「自分も陰口を言われているのかも」と、部下を疑心暗鬼にさせる言葉
4. 『エレガントな毒の吐き方』
著者/中野信子
「本音は正義」「嘘をつかないことが、無条件にかっこいいことである」
という話が、最近、いろいろなところから聞こえてきます。
しかし、本当にそうでしょうか?
その場限りの、二度と会わない相手ならばいいかもしれませんが、壊してしまったらあまりにも失うものが大きい関係性に対しては、「別の戦略」を考えてもいいように思います。
職場、取引先、身内、ママ友、ご近所…。イヤなことをされて困っている、本当は言い返したい。だけど、この関係性は壊せない――。そんなとき、ありますよね。
イヤだ、不快だという自分の気持ちを無視したり、心を殺してなかったことにしたりするのではなく、返す言葉に、「エレガントな毒」として含ませる。言いたいことを言うけれども、相手を直接傷つけたり、関係性を破壊してしまったりしない。
そんな「大人の教養」と「古都・京都が育んだ人間関係のエッセンス」を、 一緒に学んでみませんか。
これは、つい「この場さえ我慢すれば」と思ってしまう自分を救う知的戦略。シチュエーション別・言いにくいことを賢く伝えるエレガントな毒の吐き方クイズはとても実践的です。
■試し読みしたい人は… はじめに:『エレガントな毒の吐き方 脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術』 脳科学者・中野信子と考える、エレガントな毒の吐き方5. 『母さん、ごめん。』
著者/松浦晋也
ある日、母が認知症を発症した――。息子(50代独身男)は戸惑い、狼狽(ろうばい)する。
母と息子。たった2人の奮闘記が始まる。男一匹、ガチンコで認知症の母と向き合った。
本書を執筆したのは、科学ジャーナリストの松浦晋也さんです。男性、50代。実家に母と同居しながら、気ままな独身生活がこの先も続くと信じていました。ところが、人生を謳歌していたはずの母親が認知症を患います。
母の様子がおかしいと気がついたのは、「預金通帳が見つからない」と言いだした時のこと。誰だって、自分が確立した生活を崩したくないもの。様子がおかしいと認めなければ、それは現実にはなりません。そんな甘い意識から見逃した母の老いの兆候は、やがてとんでもない事態につながっていきます。
初動の遅れ、事態認識の甘さ、知識、リソースの不足…。認知症の親の介護について描かれたノンフィクションストーリーはたくさんありますが、「50代・独身・男性」が1人で母の介護に向き合うケースはまれでしょう。
認知症・母の介護を赤裸々かつペーソスと共に描いたノンフィクションストーリー。
■続編を試し読みしたい人は… はじめに:『母さん、ごめん。2 ―50代独身男の介護奮闘記 グループホーム編』構成/磯部麻衣、長野洋子(日経BOOKプラス編集部)




