「行動経済学」という言葉を聞いたことがありますか? 行動経済学とは、人間の意思決定のバイアス(偏り)や行動の特徴を考慮に入れて、従来の経済学をさらに発展させることを目指す、経済学の一分野です。「人間が合理的であるならばどのように振る舞うか(理性)」と「実際の人間がどのように意思決定し、どんな行動を取るのか(衝動)」の両方、そして両者のズレを生むものについて、多くの研究が行われてきました。この連載では、この「行動経済学」の視点から「努力」について考えます。「人間が合理的であるなら、絶対にするはずの努力」でも、実際にはできないことがたくさんあります。コツコツ努力して大成できる人と、つい怠けたりサボったりしてしまう人には、どんな違いがあるのでしょうか。そして、努力が苦手な人でも努力できるようになるには、どうすればいいのでしょうか。連載を通して考えます。(写真:Shutterstock)
